ダンス・ダンス・ダンス

朝、8時に目が覚めたので朝食付きの宿のコーヒーだけ飲もうとロビーに降りました。シメシメ、誰もいない。コーヒー、紅茶、コーヒーと3杯飲んで部屋で二度寝しようと思っていると、インターンのYちゃんが降りてきて、今日どうされるんですか?と聞きます。何も考えてないけど、適当にその辺でショッピングとかかなーと答えると、Yちゃん「一緒に連れて行ってください!」と前のめり。持参のガイドブックを開いて、マンゴーカフェが有名らしいとか、民族衣装を着て写真が撮れるところがあるらしい、お土産が買えるところがあるらしいとグイグイ来ます。民族衣装ならコスプレ好きのひとと行ったらいいよと答えると、でもみんなミーティングとか入っていて・・・

なら・・・私は一度行ったことがあるけど、ワットポーとか行く?と言うと「行きます!」と目をキラキラさせて楽しみそうにしています。ホテルのロビーで、ワットポーまでの道順を尋ねて、メモを取って、いざ出発です。

教わったBTSというスカイトレインに乗って、川沿いで観光用ボートに乗り換えます。ボートひとつでも、右と左があって値段も違うので、人が多い方にしようと左に乗ります。50B。

今回は、4倍すると日本円になるので200円くらいでしょうか。Yちゃんに「あの洗濯物!」とか「あのホテル!」とか好き勝手なものを指差して楽しんでいると、「わー、本当ですね」とYちゃんも楽しんでくれている様子。

前回は洪水で渡れなかったワットアルン。三島由紀夫の小説に出てくることで有名なお寺、Yちゃんは「キレーイ!」と喜んでいます。夜のイベントに向けて、それほど時間があるわけでもないので入場せずに写真だけ撮ります。ワットポーと言って降ろされたけど、向こう岸のワットポーまでどうやって行ったらいいんだろう?困っていると「私、聞いてきます!」と駆け出して現地のひとに尋ねているYちゃん。案外、しっかりしているのかも知れない。

チャオプラヤー川を渡る船、15B。

ワットポーは二度目ですが、やっぱり好きな涅槃像です。感激して写真をバシバシ撮っているYちゃんに先輩ずらして、足の裏が写真スポットよなどと言うも、残念、金箔の塗替え工事中でした。フェンスの外から見える範囲で写真を撮ったりします。

まだ時間がありそうなので、お隣りのワットプラケオへ。案の定、「王宮は休み」と嘘をついて声をかけてくるトゥクトゥクドライバーが連発。これは詐欺よと教えると、Yちゃんは「人間不信になりそうです・・・」と肩を落としています。

そう言えば、Kちゃんはどうしてるだろう?ランチ、一緒に誘う?と聞いてみると「KさんはAさんと一緒だから、いいんじゃないですか?」YちゃんはKちゃんがちょっとだけ苦手な様子です。

大混雑のワットプラケオに入って、金箔の前で「写真撮ってください!」と言うのでカメラマンを買ってでて、撮りましょうか?と言うので、いいいいと断ると「何でですか〜!」と驚くYちゃん。年齢を重ねたら、それほど写真を撮りたくはなくなるんだよと心でつぶやきます。

そろそろ宿に戻らねば。ワットプラケオの裏のボート乗り場へ行きます。待てど暮らせどボートは来ない。仕事のことなど尋ねてみると、指導係のひとが途中入社で不慣れなひとなので不安が多きいそう。

Yちゃんが、どうしても行きたそうだったので乗り換えの駅、街の中心地で降りてデパートのフードコートで昼ごはん。このデパートには来たことがあるけれど、このフードコートは初めてと言うとYちゃんは、良かった〜と喜んでくれています。私が行ったところに付き合っているのではないかと心配していたよう。でも、本当に再訪して良かったし、前は遊覧船も乗れなかったと安心してもらうように喋ります。私は即効で豚の角煮定食、Yちゃんは悩みに悩んでカオマンガイを選んでいます。

さ、もう3時。宿に戻ってシャワーを浴びたり夜のイベントの準備したりしましょう。

近所のスーパーでお土産を買って帰るというYちゃんと別れて外で一服していると、Kちゃんが来ました。一緒にランチしようと思ったけど、そう言うとAちゃんとは一緒じゃなかった、ずっとひとりで行動していたそう。残念、一緒に行けば良かったね、そう言います。

缶ビール2本。久しぶりの化粧。夕方はラッシュでタクシーが動かないというので、またBTSに乗って待ち合わせた同僚のひとたちとみんなで会場に向かいます。色んな支社のひとたちはバラバラになって、知らない国のひとたちと同じテーブルになるのが不安と言うひともいます。えっ、そんなタイプには露ほども見えないけど!と心で驚きます。外国に来なければ知らなかった一面。

アジアのひとたちは1時間遅刻がデフォルトらしい。待ちくたびれたころ、ようやくオーナーの挨拶やら乾杯やらビュッフェやら、隣席との会話やら各国の出し物やら。海外のひとたちは私を見て!と陶酔するように歌ったり踊ったりミュージカルをしたりしていますが、日本のひとたちは映像を流した後のダンスがダダスベリで落ち込んでいます。

もう帰ったって良かったんだけれど、せっかく来たんだからと2次回にも参加してみました。DJつきのクラブと化しています。まさか私は踊ったりしないでしょう。同僚のひとたちとはぐれてしまって、探してみるともうグループができていたので、ひとりで隅っこで写真なんか撮ったりします。約25分ほど、ひとりで。


でもふと、素直になってみよう、そう思って踊りたそうに身体を揺らしているI君を見つけて一緒に誘って、踊っているひとたちの輪に近付いて行きます。タイ語のフォーチューンクッキーが流れたので、飛んだり跳ねたりして踊ってみます。W君を見つけたので呼び込んでみると、誰よりも踊り狂いながら輪に入ってきます。外国のひとたちとたくさん握手したり、自己紹介したりしながら、ダンスの中を抜けて次の輪へ。てっきり年上だと思っていた親分の年齢がわかったので、グループで私が最年長が判明した夜。どうせ家では踊っているんだから、外だって同じでしょう。それがひとからどう見えるかは置いておいて、踊って、踊って踊ってみます。家よりは5分の1くらいの揺れで。