狂気の里、その数たるや

ゆったりとした時間の流れる宿で、爽やかな目覚め。

心のこもった朝食。

清潔な宿でした。

TPがこの宿を選んだ理由は、かずら橋とやらを渡りたいからとのこと。ものすごいタイミングで、ちょうど昨日、数年ぶりの架替え作業が終了したそう。宿から徒歩数分、今日も朝の空気をお腹いっぱいに吸い込みながら歩いて橋に向かい、料金を550円ほど払って渡ります。とにかく木材の間が絶妙に恐ろしく、すべりそうで震えて、弦を掴む手も寒く凍えて、怖いったらありません。渡り終えて、見知らぬご夫婦と「怖かったですねー!」と言い合います。

TPスケジュール、レンタカーに乗って、まずは落合集落。

江戸時代からの集落、山深いところを耕して、みんなで生活してきたことが展望台から一望できます。人間の生きる力を目の当たりにして、いつまでも眺めていたくなります。

お次は。かかしの里。

ぶるぶる。寒い。

こ、ここは。

冷やかしやら珍百景やらで来るところじゃなく、

ものすごい、

狂気の沙汰とも言えるほどの、

芸術魂の、

呪術に近い集落ではないのか!

こんなに山深い場所に、

こんなに大量のかかしを作るだなんて。

(あ、鬼っ子も混じっている)脳内がハレーションを起こします。こんなに夢中になれる活動を、私も、何か見つけたい。

あー、すごかった。また山道を降りて、高速道路を通って、徳島市に戻ります。

かわいい車、ありがとう。

新聞でも、かずら橋の架替えが取り上げられています。

腹ペコで、昨日行ったばかりの中華料理屋さんへ。中華丼のラーメン出汁風味、最高です。

また、フェリーに乗って徳島県に来ることがあったら、このお店に来たい。全メニューを食べてみたい。

今日の宿は眉山のすぐ下でした。(東横インじゃなく、聞いたことないような名前の方のホテル)

朝から移動移動でクタクタだったので、このまま部屋にチェックインしたら絶対に数時間眠ってしまうと、そのまま眉山へ出かけます。

はっ、絶景!ロープウェイで下山して、阿波おどり会館へ行ってみます。踊らにゃソンソン!と、体験コーナーで踊ったり、太鼓を叩いたりして大はしゃぎし、お土産屋さんで、夕べの宿の夕食ででてきた、そば米のおつゆがとても美味しかったのでそば米ぞうすいとやらを買ってみます。

チェックイン!ピンボケ!

私は今日もTPがコンクール用に書いた原稿を、入力作業します。TPはお弁当を買いに、私はビールを追加しに出かけます。

窓からは、眉山が間近に見えています。どうしてもまだ、徳島県に来ている実感がないのは、移動続きだからでしょうか?あんなに楽しみにしていて、前日から神奈川県に泊まって、憧れのフェリーにも乗って、海沿いにも泊まって、山の中にも泊まって、徳島ラーメンも食べて、眉山にも上がったのに、まだ徳島県に居るという感覚がないのはなぜ?楽しみだった旅行がもう終わってしまうと言うのに。ラストナイト、今日もTPは何やら書いています。