パッチのこと

昼過ぎまで天氣が悪かったけれど、夕方からグングンと陽が差して来ました。雲もピカピカ、晩ご飯の買い物に出ると、西の空は風に遊ばれたのかジグザグに雲がかかっていました。

50/50 フィフティ・フィフティ [DVD]

50/50 フィフティ・フィフティ。インセプションの美男子が出ています。何本も、病氣をテーマにした映画を観たとして、この映画には生まれて初めて体感したような、５０％生存率という現実が襲う恐怖感。何より、ちゃんと大笑いできることにエンドロールまでまるで１５分くらいのように感じます。決して奇をてらっていないのに、新しい風が吹いている、素敵な物語でした。

大家さんが家賃の集金に来ました。「何か、困ったことあったら言ってください。フスマとか大丈夫？何だったら取り替えますんで、いつでも言ってください」と赤い鼻を揺らしながら言ってくれます。どうやらホロ酔いでご機嫌な様子。フスマは大丈夫なんですけど、畳が。もう８年くらい住んでいるから擦り切れてきましたと伝えたところ、目は白黒、顔色は赤青に点滅し始めます。畳？でも家具を動かしたり大変でしょうと声がどんどん小さくなって。ほんのちょっといい氣分で水を向けただけなのに畳を替えろだなんてという言葉にならない言葉を受け取ったので、すぐってわけじゃないので、とりあえずありがとうございますとドアを閉めました。赤い鼻のパッチ。あまり飲み過ぎるとあの恐ろしそうなおかみさんに叱られるよ、そっと心の中で、これからもパッチの平穏を祈ります。